里親支援

「未来につなげる、
家庭の暮らし」
~地域のたからを、地域で育む~

風越乳児院では、様々な事情により家庭での養育が難しい状況にある子どもたちに対するさらなる支援を目指し、令和6年度から長野県からの委託を受け、フォスタリング機関『にじ』の運営を開姶しました。
フォスタリング機関とは、家庭と同様な環境を提供する里親制度を推進し、児童の幸福な成長を促進するための組織です。フォスタリング機関『にじ』では、里親の募集・マッチングから児童のケア、そして児童と里親の関係のサポートまで、包括的な支援を提供いたします。我々は、子どもたちが安心して成長できる環境を提供するとともに、里親の方々にも適切な支援と研修機会を提供し、児童と里親の関係構築を円滑に進めていきます。
この取り組みを通じて、地域の児童福祉に積極的に貢献し、子どもたちが安心して成長し、幸せな未来を築いていくお手伝いをしてまいります。

里親支援

里親支援のおしらせ

ただいま準備中です。

社会的養護の現状

社会的養護とは、様々な事情により家庭での適切な養育が困難な子どもや若者たちを公的な責任で保護・養育することです。令和3年度の統計によると、全国で約4万2千人の児童が社会的養護を必要としており、そのうちの約2万5千人は、児童養護施設や乳児院に入所しています。中には、施設で成人を迎える子どもも少なくありません。

私たちのビジョン

乳児院では、自分の家庭で暮らすことのできない0~2 歳までの子どもをお預かりし、養育することに取り組んできました。安定した家庭で特定の大人との良好な関係を築くことが、この時期の子どもたちにとって心と体の発達にとても大切だと感じています。
子どもの養育についての理解や熱意並びに子どもに対する豊かな愛情を持っている養育里親さんを見つけ出し、ていねいなサポートをすることによって、より多くの子どもたちが、愛情と支援を受けながら健やかに成長できるようにしていきたいと考えています。

養育里親とは

養育里親

18歳未満の要保護児童を、養子縁組を目的とせずに、一定期問預かって養育する里親のことです。
里親登録のうち80%以上が養育里親で、「里親」の一般的なイメージと最も近いのが養育里親といえるでしょう。数週問や1年以内の短期委託から、長い場合は成人になるまで委託が続くこともあります。

地域の子どもを地域で
育てるために

社会的養護の子どもたちは、親の病気や貧困、また不適切な養育を受けたり、あたたかい愛情や正しい理解を得られないなど、様々な事情で自分が大切にしてきた場所を離れて生活をしています。親や家族と離れ、それまで培ってきた友人や学校(保育園)など、たくさんのものを失ったまま暮らしている子どもたちもいます。
そんな子どもたちが未来に向かって歩むためには、安心して生活できる環境が不可欠です。愛されることや大切にされることで、安心感や自己肯定感、基本的な信頼関係が育まれます。そして何より、安心できる家庭で過ごす日々の生活は、子どもたちが将来、家庭生活を築くうえでのモデルとなります。社会性や人間関係を学ぶには、家庭と地域社会の温かい理解が必要です。地域の支えがあれば、困難な状況に直面しても、慣れ親しんだ地域で生活することが可能となります。ひとりでも多くの子どもたちが安心して暮らせるサポートをお手伝いいただけないでしょうか。未来ある子どもたちの成長を、この地域でともに守りたいと思っています。

※ 現在の募集は飯田エリアの方を対象としています。

地域の子どもを地域で育てるために

Q&A

Q:共働きでも里親に登録できますか?

A:働きながらでも登録は可能です。必要に応じて地域の子育てサービスを利用することもできますので、子どもを迎える際、一緒に解決していきましょう。

Q:実子がまだ小さいのですが、里親になれますか?

A:実子さんの年齢問わず、登録は可能です。ただし、迎え入れる子どもと実子の年齢、性別、就学の状況、健康状態など、十分な配慮が必要となりますので、ご家族皆さんの理解と協力が必要です。

Q:里親について、誰に聞いたらいいのかわからなくて…

A:養育里親の登録は、当方へお気軽にお問合せください。養子縁組をご希望のかたは飯田児童相談所(0265-25-8300)までご連絡ください。

里親の声

「里親になったきっかけ」

回覧板で里親制度を知っていますか?というチラシが入っていたのを読んで話を聞いてみたくなり、里親制度には特別養子縁組里親や養育里親など種類がある事を知り養育里親に興味を持ちました。

「里子との生活」

最初の一年は信頼関係をつくっていくのに必死でした。里子の試し行動にも悩みました。一緒に出かける事や写真を撮る事も拒絶して抵抗する様子が多々見られましたが、不安や怖さを感じながら暮らしていたんだろうと思います。夫婦でお互い里子の事を思う気持ちは同じなのに考え方の違いでよく衝突しました。
それでもたくさん話す機会を作り、私たちは分かり合おうとしてきました。2年経ち生活にも慣れて、学校生活を楽しんでいたり、色々な気持ちも話してくれるようになり、一緒に好きな音楽を聞いたり、あまり食べてくれなかったご飯もよく食べてくれるようになったり、一緒に写真を撮ってもいいよと言ってくれたり、楽しい日々がうんと増えました。

里親になるために

里親になるために

*里親になるには特別な資格は必要ありません。もちろん、完璧である必要もありませんが、私たちフォスタリング機関『にじ』と一緒にチームとして子どもの養育に携わり、これらのことを目指していただける方(家庭)を求めています。(長野県に登録が必要です)

□子どもの養育(態度・姿勢・熱意)
◇ ⼦どもの養育についての理解と熱意を持っている。
◇ ⼦どものことが好きで、⼦どもの養育に意欲がある。
◇ ⼦どもに対し豊かな愛情をもち、⼤切に思う気持ちがある。
◇ 困ったことや問題が起こったときには遠慮せずに相談ができる。
◇ ⼦どもの独⾃性・⾃律性を尊重することの重要性、関係者(他の⾥親を含む)や関係機関と連携・協⼒して養育するべきことを理解している。

□社会性・コミュニケーション
◇ 約束(提出期限・⾯談の⽇時等)を守ることができる。
◇ 認定研修を修了すること。また、⾥親養育その他について、継続的に学ぼうとする姿勢があり、⾃分の幅を広げ成⻑する気持ちがある。
◇ ご⾃分の気持ちや考え、態度や⾏動を適切に表現する(表現しようとする)

□家庭・家族の基盤
◇ 家庭内で登録についての想いや考えを共有、または共有する努⼒をしている。
*特に夫婦間においての合意、実⼦への説明。
◇ 家計が安定して営まれており、今後もその継続が⾒込まれる。
◇ ⼼⾝共(⾁体的・精神的)に健康で、⽣活上の⼤きなトラブルや困難を抱えていない。
◇ ⼦どもの養育にあたり、住環境が適当である(⼼地よく⽣活できる)。
◇ 親族(親・きょうだい)、職場、近隣、知⼈等に説明し、理解や協⼒を得る必要があることを理解している。
*特に親族の理解が得られていること。